原因と結果
ガンの原因は、体の中にガン細胞が生まれることが原因です。
その要因の一つには、喫煙・排気ガス・ウィルスなどの発ガン物質や、放射線・紫外線が、活性酸素を作り、細胞を攻撃、遺伝子を傷つけることが考えられていますが、中でも最大の要因と言われているのは、日々の食生活と、肉体的・精神的なストレスの増加、夜型の生活による、体の代謝リズムの乱れ(病気になりやすい酸性体質)です。
タバコの煙や紫外線のように、細胞の遺伝子を直接攻撃して傷つける物質だけなら、体に本来備わる防御システムが対応して細胞は正常に修復されますが、塩分の取り過ぎやお酒の飲み過ぎ、夜更かしや過度のストレスなど、細胞の正常な再生を妨げる生活習慣であると、体が酸性体質になり、傷ついた細胞を元の状態に戻す力がなくなり、ガン細胞を作ってしまうのです。
ガン細胞は、「動きが素早く」、「どこにでも潜り込み」、「不死身で」、「激しく増殖する」という特徴を持っています。正常な細胞が、体の成長時や細胞の老化・死滅に応じて増えるのに対し、ガン細胞は体が必要としていなくても増殖します。そのため、ガン細胞が、正常な細胞に行くべき栄養も無制限に使い、正常な細胞に栄養が行き渡らなくなります。こうすることで、臓器の細胞がガン細胞に置き換わったり、増殖したガン細胞が臓器を圧迫し、臓器が正常に働かなくなります。更にガン細胞は血液やリンパ液に乗って体全体に移動し、移動先でも増殖を続けます。このようにして人を死に至らしめるのです。
*活性酸素・・・
空気中の酸素が体の中に入って、活性酸素という物質に変化します。本来は体内に侵入した細菌やウイルスの攻撃から体を守るために作られる物質ですが、細胞を酸化(サビ)させる働きもあり、老化やガン、あらゆる生活習慣病につながります。
激しい運動をした後や、細菌・ウイルスに感染した時、強いストレスを継続的に感じている時、紫外線や排気ガスなどの大気汚染にさらされている時、食品添加物の摂取、喫煙や肥満などで特に沢山作られます。
人の体にももともと酸化防止システムが備わっていますが、日々の食事で、抗酸化作用のあるビタミン(C,E)や亜鉛、鉄などのミネラルを積極的に摂り、体が「サビる」のを防ぐ力を高めてあげることが大切です。
日頃からできる予防法
~体の細胞が元気に仕事をしてくれる弱アルカリ性体質にするために~
- 野菜など植物性食品を中心をした食事をして、活性酸素を除去する。
- 肥満を避ける。
肥満は、大腸ガン、女性ならば乳ガンや子宮ガンのリスクを高める。 - 毎日1時間程度の軽い運動をする。活性酸素が増えにくい体になる。
- 野菜、果物を積極的に摂る。目安は1日400~800g。ガン細胞への抵抗力アップ。
(*果物は、柑橘類やベリー系が、ビタミンC、フラボノイドを含みおすすめ。) - 穀類、芋、豆を積極的に摂る。目安は1日600~800g。
(*さつま芋はビタミンCを、豆類にはフラボノイドが豊富でおすすめ。) - お酒は適量にする。
アルコールは、タバコを助け胃がん、主犯として大腸がんのリスクを高める。 - 肉を控えめにする。目安は1日80g以下。肉は大腸がんのリスクを高める。
- 脂肪を控えめにする。大腸がんのリスクを高める。
- 塩分を控えめにする。目安は1日6g以下、だしを取るなどして味付けする。
外部から入る発ガン物質を助け、胃ガンや食道ガンのリスクを高める。 - カビ毒に注意する。日本ではほぼ心配ないが、ナッツ類やドライフルーツなどの輸入食品から、「アスペルギルス・フラバス」という発ガン物質が見つかることがある。
- 食品は腐らないように、冷蔵庫や冷凍庫を活用して保管する。
- 食品添加物や残留農薬に注意する。
- 黒く焦げたものには、大量に食べなければ問題はないが、発ガン物質「ヘテロサイクリックアミン」が含まれるため、極力食べないようにする。
- バランスのとれた食事を心がける。